
TEACHER INTERVIEW学費のことも、絵本のことも、心のモヤモヤも

Q1|教務事務として、学費の相談に乗られているそうですね。
私が担当している仕事の一つが、奨学金の申請です。たとえば、学校見学に来た高校生が「学費が心配で進学を迷っている」と言えば、奨学金の説明をして、「入学前申し込みの方法は高校の先生に聞いてみてね」と伝えています。
実は、利用できる制度を知らないケースが少なくありません。たとえば、子ども3人以上の世帯で条件を満たせば、本校の場合年間授業料60万円のうち59万円が減免される制度もあります。
玉成に入学した後で、急に学費の用意が難しくなった場合でも、どんな奨学金を利用できるかの相談に乗って、一緒に手続きを進めています。
暗い表情から「安心してお腹すいちゃいました」と笑顔になる学生もいて、ちょっとほっとします。
Q2|図書室の先生という一面もあるそうですね。
図書室は9時〜17時まで開けていて、お昼休みは私が本の貸し借りや修復、新しい本の受け入れなどを担当しています。
他園での実習前には「どんな絵本を選べばいいですか?」と相談に来る学生も多いですね。季節にあった絵本を並べるなど、手に取りやすいようにしています。梅雨なら傘が登場する絵本、七夕なら織姫と彦星の絵本というように。
でも「この本にしなさい」とは言いません。雑談の中で絵本を使う目的を聞いて「これもいいかもね」と自分で選べるように背中を押します。
「好きだった絵本を子どもにつないでみたら?」ともよく話します。その子が大人になったときに「先生が読んでくれた絵本だ」と思い出のバトンがつながったら素敵だよねって。
Q3|学生にとって、渡邉さんはどんな存在ですか?
入学した頃は、「奨学金の人」「図書の人」という印象だと思います。でも、だんだん教務の渡邉さんになって、卒業する頃にはしっかり信頼関係が築けます。
「ご飯ちゃんと食べた?」「暑いから水分取ってね」と、生活面でのおせっかいを焼いてしまうからですかね。
静かな図書室は、一人になりたいときや、少し気持ちを切り替えたいときに足が向く場所でもあると思います。「疲れた」「失恋した」「親とケンカした」と、ふらっと話しに来る学生もいます。授業が始まる5分前になったら「はい、5分前行動ね!行ってらっしゃい」と送り出します。
Q4|さまざまな教育現場を経験した渡邉さんが思う、玉成の魅力とは?
「困ったときに思い出す学校」であることです。学校を卒業しても、信頼は卒業しません。
私は大学教務や高校教員の経験がありますが、大きな組織で学生数も多く一人ひとりが見えにくかったんですよね。サポートしたいけれどやりきれない。声をかけてもらえないと気付けない。そのもどかしさがあって、個々と向き合える玉成に来たんです。
先生と学生の信頼関係に、その魅力を感じます。先生は卒業生の結婚式に呼ばれますし、卒業生はおしゃべりしたいときも、何かに行き詰まったときも学校に会いに来ます。
2年の学生生活はあっという間ですが、信頼の種が根付いて、なにかの拍子にポッと芽吹く。心の拠り所になる。それが、玉成らしさなのかなと思います。
Q5|進路を考えているみなさんへ、メッセージをお願いします!
先生との近さ、子どもとの近さを、実際に見ていただけたらうれしいです。
「こんなにピアノ室があるんですね」「絵本も専門書もこんなにあるんですね」と意外な驚きもあるようなので、気軽に学校の空気を感じに来てください。